NHK大河ドラマ『真田丸』

真田丸今年、生まれて初めて、NHK大河ドラマを全話観ました!
もちろん、録画がほとんどでしたが、そして、何週分も溜まってしまうこともありましたが、それでも完走しました!
それくらい、『真田丸』は面白かったです。

三谷幸喜さんは、天才だなと思います。

まず、真田 源次郎 信繁(幸村)が主人公であることは間違いなく、たぶん、全話に登場したのは信繁だけだと思うのですが、しかし、特に関ケ原の合戦に負けて九度山に流されるまでは、各話における主役は別の人物であることが多いというのが新鮮でした。

若い頃の信繁は、彼を取り巻く様々な個性的な大人たちに振り回されて、目を白黒させたり、何が真実なのか悩んだりしていました。
歴史に名を残すような武将が、こんなに純粋な若者だったのかと思わさせられました。
※あくまでフィクションですけどね。

そしてまた信繁の目線=視聴者の目線になっていて、その戸惑いを表現したりしていて、三谷さん、うまいなあと思いました。

また、舞台が戦国時代の終わりなので、様々な武将たちが登場するのですが、その誰もがキャラが立っていて、「これ、誰だっけ?」というのがない、というのが本当にすごいなと感心しました。

そして、一話ごとにそれぞれ起承転結があり、特に転がふんだんに起こる回もあるのですが、その展開と緩急のつけ方は非常にリズミカルで心地良く、しかし、ただ単発的にそれらの物事が起こっているのではなく、全体を通しての統一感というか、全話通しての起承転結も整合性が取れているというのは、素晴らしいと思います。

それは、三谷さんが舞台の脚本家さんだからというのも大きいと思います。

テレビドラマと違って、2~3時間(もっと長い場合も短い場合もありますが)、限られた空間でストーリーを完結させる舞台の脚本には、そういう俯瞰した目が絶対に必要だと思うのです。

さまざまな伏線とリンク、偶然のない、綿密に練られたシナリオは、観ていてグッと惹きつけられます。
そして、そういう作品が、自分はとても好きなのです。

そして、また出演されている役者さんたちが皆さん素晴らしく、お芝居に引き込まれました。

NHKの大河ドラマというと、時代物はとくに、なんだか仰々しくて、若干、学芸会みたいだなあと思っていたこともありましたが、『真田丸』では、全然そんな興ざめなことは起きませんでした。

主役の堺雅人さんは、10代半ばから、大坂夏の陣で自刃する48才までを演じられていたわけですが、最初、さすがに10代には見えないけれども、自分には20代前半の若者には見えていました。

目の輝きとか、声の高さとか、好奇心旺盛な感じとか、若者らしさが表現されていたと思います。
それが年月を経るうちに徐々に落ち着いていき、声のトーンも変わり、目が座り、腹が座り、デンとした存在感を出していったのだから、プロの役者さんだなと思いました。

脇役では、信繁の祖母 とり役の草笛光子さん、
信繁の兄 信幸(大泉洋さん)の最初の妻 おこう役の長野里美さん、
信繁の姉 松(木村佳乃さん)のダンナ 小山田茂誠役の高木渉さん、
記念すべき第1回『船出』で最初にセリフを言う、真田家家臣で信繁を慕う矢沢三十郎頼幸役の迫田孝也さん、
同じく真田家家臣で信繁最初の妻である梅(黒木華さん)の兄 堀田作兵衛役の藤本隆宏さん、
徳川家康(内野聖陽さん)の家臣 本多正信役の近藤正臣さん、
大坂5人衆の一人である明石全登(あかし てるずみ)役の小林顕作さんが好きでした。

また、音楽と映像もすごく話を盛り立てていて、最近の技術はすごいなと思いました。

自分は映像関係には全然詳しくありませんが、昔のフィルムでは暗すぎて、コメディですら画面にちょっと影が出ていたと思うし、その次のデジタルな感じでは、逆に明るすぎて影がなさすぎ、作り物っぽくなるなという感じでしたが、VFXの技術も進化し、今、ちょうどいい感じにフィルムとデジタルの良さがミックスされてきたように思います。
観ていて、自然に話の中に入れるというか、ストーリー以外のことで気がそがれることが減ったように思います。

自分が大好きな第19回『恋路』は、秀吉(小日向文世さん)と茶々(竹内結子さん)と信繁の三角関係を軸に描かれた回ですが、ラブロマンスあり、サスペンスあり、コメディありのてんこ盛りで、それが次々と転換していく様が実に見事でした。

脚本自体も素晴らしいと思いますが、それをさらに後押ししたのが、映像と音楽です。

茶々が妾になることを承諾してくれたことを、妻の寧(鈴木京香さん)に満面の笑みで、スキップせんばかりの小躍り状態で、秀吉が報告に行く場面での、中庭の美しさと音楽の軽妙さには、本当に舌を巻きました。
さすが、服部隆之さんです。

他にも好きな回は結構あるのですが、第一次上田合戦を描いた第13回『決戦』、
信繁と父 昌幸(草刈正雄さん)と、信幸がたもとを分かつ第35回『犬伏』、
信繁が九度山から脱出して大坂へ上る決意をする第40回『幸村』、
真田丸が出来上がる第44回『築城』が特に好きですね。

第44回『築城』は、最終回以外で唯一、オープニングにテーマ曲が流れなかった回ですが、最後の最後、高梨内記(中原丈雄さん)に出来上がった出城の名前を訊かれ、「決まっているだろう、真田丸よ!」と答える信繁、そして真田丸の引きの画になりテーマ曲が流れてくる展開は、本当にカッコ良かったです。

あと、最終回一つ前の第49回『前夜』での、信繁ときり(長澤まさみさん)のシーンは、グッときました。
ようやく、きりが報われたなと。

そして、怒涛の最終回!
途中まで、「あれ、このまま豊臣が勝っちゃうの?」「あれ、家康、切腹??」「あれ、歴史が変わるの???」とドキドキしながら、そして最後まで作品世界に引き込まれました。

三十郎の叫びが切なかったですね。

そして、家康を目指して進む馬上の信繁、切腹前の人生を振り返る信繁、とても良い顔をしていました。

とまあ、いろいろ書き連ねてきましたが、これはすべて前振りです。(^^;

■NHK『真田丸』公式サイト ←2017/1/31まで公開だそうです。

 

言いたかったのは、前回と同じことなのですが、テレビを観ていて、気になって仕方なかったことのお話です。

あるCMで、『真田丸』に出演されていたある役者さんのお顔を見た瞬間、「うわっ、目の高さが違い過ぎ!」と、そのお顔に釘付けになりました!

左右の目の高さが違うということは、左右の頭蓋骨の高さがズレているということです。
これ、結構、大変なことですよ。

頭が歪むと、頭痛の原因にもなるし、思考も影響を受けるし、整えた方が良いです。
※この役者さんがそうだということではありません。一般的な話です。

これが言いたくて、どうにか年内に『真田丸』について書きたかったのでした。(^^)v

 

それでは、皆様、良いお年をお迎えください!(^◇^)/